▼今週の注目記事  税新1640号1面

迫る消費増税
顧問料に価格転嫁できるのか

消費税率がついに10%の大台に乗る。日本商工会議所が5月に実施した調査によると、税率引き上げ分の一部または全部を価格に転嫁できないと答えた中小企業の割合はおよそ3社に1社に上った。企業規模が小さいほど転嫁できない傾向が高かったという。中小企業をメイン顧客にする会計事務所は、顧問料など10%への引き上げはスムーズに行えるのか。さらに複数税率の導入で増える手間の分は価格に反映できるのか。現場の声を集めてみた。


「引き上げは実質困難」の声も

2016年4月に実施した本紙アンケートでは、「消費税率10%時には顧問料にも全て転嫁できる」との問いに、「YES」115票、「NO」69票という結果で、4割近くの税理士が10%の消費税分を請求できないと回答した。転嫁できないと答えた人のコメント欄には「自腹を切っている顧客には上乗せできない」「すでに転嫁拒否をされている会社もある」など、苦しい中小事業者の現状を受けてのものが多く見られた。また、「8%増税時も乗せていない」「税込価格でやっているので上乗せはできない」といったものもあり、顧問料の様々な事情が垣間見えた。

一方、転嫁するとの回答では、「転嫁しない理由がない」「自腹を切るわけにはいかない」など、法律で決まった以上は新しい税率で計算するのが当たり前という見解が多く見られた。

今回、あらためて取材を進めてみても、おおむね「増税分は当然乗せる」という声が多く聞かれた。東京・新宿区の税理士Kさんは「基本的には、消費税は預り金としての性格のため、もちろん税込み価格は引き上げになります」と語り、新税率での請求書を送付するだけだという。そして万が一その価格で渋ったときは、「社長は増税後もお客さんに8%で請求するのですか?」と問いただし、納得してもらうよう説得を試みるそうだ。

東京・墨田区の40代の税理士Wさんも、増税にあわせて顧問料もスポット料金も「特に個別にお願いもせず」10月分より自然の流れとして10%に引き上げるそうだ。ただ、前述のアンケートの回答にもあったように、税込価格で設定してしまっている相手に対しての値上げは難しいという。Wさんは「先代からの古い付き合いで月額3万円≠ニいった括りで頂いているお客様は、2%分を乗せることなく、そのままのつもりです。実質、値下げになりますが、ほんの数件なので問題は無いかと思っています」と、増税によって税理士側が自腹を切るケースが出る可能性もゼロではなさそうだ。Wさんは「基本的に柔軟に対応したい」として、仮に10%で請求した10月分の顧問料を8%で振り込んできた顧客については、次月分より10%で対応するつもりだという。この際、事務所としては10%の売上として申告するそうだ・・・

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