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▼今週の注目記事  社長のミカタ 2月号(通巻21号) 1面

TPPでどうなる?
ニッポンの中小企業!

なにも決まっていない、なにも詳しく伝わってこない、そもそもどういったものなのか分からない、政府や首相の不十分な説明だけでは理解できるはずがない……。その全容がまったく見えてこない「TPP」。それなのに首相は「交渉に参加する」と表明し、それに対して農業団体などは「断固反対」と主張する。確実な情報があまりにも少ないTPPをめぐって、早くも「賛成」「反対」の意見が対立している。TPPを“黒船”にたとえて、「開国か、それとも鎖国か」などと論じる経済学者もいる。検討材料、判断材料がほとんどない状況で、先行してその是非だけが結論めいて伝わってくるのはなんとも不安だ。利害が対立し、正反対の主張がなされている状況下では、双方とも感情的になりやすい。冷静さを失った一方の意見だけを、充分な検証もなしに支持したり、押しつけられたりするのは危険この上ない。「TPPへの参加が日本の国益につながると思うか」という野党党首の質問に対して、首相でさえ、なにが“国益”なのかを明確に答弁できなかった程度だから、本紙が「これでTPPのすべてがわかる」といった内容で特集を組むのは困難かもしれない。しかし、中小企業経営者にとっても大きなテーマになることが間違いない「TPP」を、“社長のミカタ”が取り上げないわけにはいかないだろう。必然、この段階では「TPPでどうなる?」といった観測や予測の域を出ないトーンでの論調にならざるをえないが、それでも間違いなく「是非を論じるための判断材料」のひとつにはなるはずだ。“この時点”で可能な限り集められた情報をもとに、「よくわからないTPP」というテーマへ向き合ってみた。

そもそもTPPとは?

TPPとは、「Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement」の略で、日本では「環太平洋戦略的経済連携協定」「環太平洋パートナーシップ協定」などという。参加国の間で関税を一切なくそう、関税以外でも経済のあらゆる国境を取り払おう、という協定のことだ。

当初はシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4カ国の間で交渉が始まった。それにベトナム、オーストラリア、ペルー、マレーシア、アメリカが加わって、現在9カ国で交渉が進められている。交渉内容はとても幅広く、相互国間で課税している農産物や工業品などへの関税の撤廃だけにとどまらず、サービスや通関手続き、通信分野などの規制や制度にまで多岐にわたっており、大きく分けただけでも21もの項目が対象とされている。

日本は2011年11月、ハワイで開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で、野田首相が「交渉参加に向けて、関係国との協議に入る」と宣言。しかし、実際に交渉へ参加するにはアメリカ議会での承認などの手続きが必要となるため、2012年5月頃までは正式には交渉に参加できないとみられている。

つまり、交渉に参加するにしても、「反対」の世論を盛り上げて、政府に対して白紙に戻すことを求めていくにしても、あと4カ月ほどのあいだにどのようなアクションを起こしていくのかが、中小企業経営者にとっても、それを支える税理士にとっても極めて重要となってくるわけだ・・・

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