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年金払いの保険金とは、死亡保険金を一時金で受け取るのではなく、分割して年金方式で受け取る保険金のこと。被保険者の死亡により年金保険が遺族に支払われる場合、従来の取り扱いでは、まず年金受給権に対して相続税が課税され、毎年受け取る年金に対しては雑所得として所得税が課税されてきた。しかし、今回の最高裁判決によって長年にわたり「常識」とされてきたこの税務上の取り扱いは一変。所得税の課税対象となるのは年金受給権の評価額と実際に受け取る年金総額との差額のみとされた。
限定的な表現にとどめた最高裁判決によって、これまで所得税を課税されてきた人への還付問題、関連条文への対応、類似するほかの金融取引との調整などの“事後処理”を丸投げされた国税庁は現在対応に追われているが、こうした中ここへきてクローズアップされているのが、最高裁判決への疑問だ。税理士や大学教授など税法のプロから「この裁判にはまだ議論されていない問題がたくさん詰まっている」という声が聞こえてくる。
たとえば、「みなし相続財産」(相続税法3条1項1号)に含まれる「保険金」とは何かという問題。相続税法基本通達3−7では、「相続税法3条1項1号にいう生命保険金とは死亡保険金に限られる」とし、死亡保険金そのものであるとしている。保険事故により保険金請求権という金銭債権が発生し、所定の手続きを経てこれが保険金という金銭によって回収される。つまり、同号でいう「保険金」とは、保険金請求権および金銭によって現実に支払われる死亡保険金を指すものと思われるが、ここで問題となるのが、この死亡保険金を一時金で受け取る場合と年金払いとして分割して受け取る場合の課税上の違いについて。
死亡保険金を一時金で受け取ると相続税がかかるだけだが、これを分割して年金払いで受け取ると「年金受給権」に相続税、「年金」に所得税が課税されてきた。今回の裁判はこの年金への課税が二重課税に当たるのではないかという争いだ。最高裁は、年金受給・・・
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