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▼今週の注目記事  納税3461号1面

ちょっと待った!
節税目的での養子縁組

相続税の節税を目的とした養子縁組の有効性が争われていた裁判で、最高裁判所第三小法廷(木内道祥裁判長)は1月31日、「節税目的の養子縁組であっても、ただちに無効になるとは言えない」とする初めての判断を示した。相続税法では、法定相続人一人につき基礎控除額は600万円ずつ増える。そのため相続税の節税効果を狙う富裕層の間では孫と養子縁組するケースはかなりメジャーな方法であり、裁判所の判断は、こうした現状を追認したものとなった。だが、相続税対策での節税効果のメリットだけでこのスキームに飛びつくと大きなしっぺ返しをくらうこともある。今回の“事件”から養子縁組による節税策を考えてみたい。

相続税対策だけだと大きなしっぺ返しも

2013年に死亡した福島県の男性(当時82歳)は、その前年に当時1歳だった孫(長男の息子)を養子にした。だが男性の死後、遺産をめぐり男性の長女と次女がこの養子縁組の無効を求めて長男側を提訴した。

経緯を裁判資料からたどっていく。男性は10年3月、福島県や東京都などに所有していた複数の不動産を妻と長男に、金融資産を二人の娘に相続させるため、自筆遺言証書を作成した。

2年後の12年3月には男性の妻が死亡するが、このとき長男と共に訪れた税理士から、長男の息子を男性の養子にすることで節税メリットがあると説明を受ける。そして男性は税理士の面前で養子縁組届に署名押印したとされる。

裁判資料によると、この後、男性と長男の関係が悪化する。男性は12年10月、養子縁組は長男の勝手な判断によるものであり、養子縁組の詳しい説明を受けたことも、縁組に署名捺印した事実もなく、自分の年齢から考えて養育できる時間もないとし、孫との養子離縁届を提出した。本件につき一般紙などでは、男性の死後に姉二人と遺産をめぐって争いになったと報じられているが、男性と長男は離縁届をめぐって生前から訴訟にまで発展していたようだ。この訴訟は13年6月に男性が死亡するまで続いた。そして男性の死後は、養子縁組をめぐって姉二人が無効を求める裁判が新たに始まった・・・

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