土地を購入した人が納める税金は、取得時に納める「不動産取得税」と、売買契約書に貼る「印紙税」、登記に必要な「登録免許税」の3つ。ただし、時価と比べて低い価格での取引なら、加えて贈与税が課される。これが親子間の場合、通常の贈与と比べて税率が軽減されることを覚えておきたい。
親子間の贈与は、兄弟間や夫婦間の贈与に比べて税率が低く設定されている。ここでいう親子間贈与とは、祖父母や父母などの「直系尊属」から18歳以上(1月1日時点)の子どもや孫への贈与を指す。
基礎控除後の課税価格が1千万円なら、通常は税率40%だが、親子間なら“家族割”で30%となる。仮に、購入額(基礎控除後)が時価に対して1千万円低ければ、通常の贈与税と比べて、親子間なら約60万円下回ることになる。
なお時価(適正価格)を把握するには、土地の相続税評価額を調べるほか、不動産鑑定士や不動産仲介業者などの専門家に金額の査定を依頼する方法がある。
一方、売り手が納める税金は、実際の売却金額から財産取得費や譲渡費用を差し引いた所得に掛かる譲渡所得税となる。取得価格より低い金額での売却なら税金はかからない。